La vie en rose ・・・ 歌うこと・生きること・楽しむこと

ソプラノ歌手の森朱美。15歳と12歳の2児の母でもあります。人生最後の日に「La vie en rose!」といえるようになれたら・・・と日々奮闘中!
by moriake
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ハムマガ5
前回オペラとして書き換えられた「ハムレット」に迫る!
なんて予告してしまいましたが、原作の芝居とオペラとの違いを問うことはトマのオペラにケチをつけることになってしまうのでは・・・という思いがよぎって今回はなかなか更新できませんでした。
とはいうものの・・・お芝居とオペラはそもそ違う種類の娯楽です。それぞれに適したテーマがあり、見せ方があります。作品は作られた時代の流行とともに生まれるものですから、その辺はあまり悲観せずに大らかな気持ちで取り組んでみようと思いま~す。
ハムハムハムハム
さて、まずは登場人物の紹介から・・・
主要キャスト4名はハムマガ2でお知らせした通りですがキャラ解説付きでもう一度!
★ハムレット、デンマークの王子(バリトン)・・・「ハムマガ4」を参照。
★オフィーリア、王の侍従ポローニアスの娘(ソプラノ)・・・「ハムマガ3」参照。
★クローディアス、デンマーク王(バス)・・・このオペラの唯一の悪役。女も権力も欲望を全て叶えるエネルギーを持つ肉食系ちょーわるオヤジ。そんな彼も兄を殺した罪を後悔する瞬間があります。バス歌手の低音の魅力が堪能できる1曲が用意されてます!私はソプラノなので詳しくわからないのですが恐らく相当低い音域を鳴らすテクニックがいるのでは!「魔笛」のザラストロ顔負けのアリア(ハムマガ2参照)です。
「ハムレット」の聴きどころ「その6」 【第3幕 王のアリア】
★ガートルード、王妃ハムレットの母(メゾソプラノ)・・・ズバリ女です!惚れた男のためなら何でもやっちゃいます。勿論良心の呵責に苛まれて最後まで苦しんでいます。特に最愛の息子ハムレットが思った以上に壊れてしまったことにとてもショックを受けてしまいます。ハムレットの嘆きがオフィーリアへの恋煩いであって欲しいと最後まで思い込もうとします。オペラ全体を通してとても悲痛な心の叫びを歌いますが、中でもオフィーリアに「おまえだけが頼りです。あの子を助けて!私を助けて!」と訴える場面は迫るものがあります。
「ハムレット」の聴きどころ「その7」 【第2幕1場 王妃のアリオーゾ●】
●オペラ入門講座:アリオーゾとはセリフをしゃべるように歌うのとメロディを朗々と歌うのの中間で歌うアリア
その他に・・・
★オフィーリアの兄レアティーズ(テノール)・・・彼は幕開きの王の結婚式のために留学先のフランスから戻りましたがハムレットに妹を託してすぐにフランスに戻ってしまいます。オペラではお国のためになぜか戦地にいくのですが。(
ハムマガ2参照)そしてオフィーリアの死の知らせでまた帰国。ハムレットに決闘を申し込みます。原作ではハムレットに父親を殺されるのでその怒りとオフィーリアを狂わせ死に至らしめたハムレットへの恨みが込められています。
★将校マーセラス(テノール)・・・ハムレットに前王の亡霊の存在を知らせる役目があります。ハムレットが宮殿の中で信頼している数少ない人物の一人。
★ハムレットの友人ホレイショ(バス)・・・オペラではマーセラスとペアで登場しクローズアップされない役ではありますが、原作ではハムレットの無二の親友であり、終幕すべてが終わった時にたった一人生きてこの事件の目撃者として務めを果たす重要な役です。全体を通じてギリシャ劇のコロスのような役割があり、観客と舞台をつなぐ人物。
★亡霊、デンマーク王ハムレットの父(バス)・・・代わって王となったクローディアスの兄。弟に命と王位と妻を奪われた恨みで亡霊となり息子に復讐を迫ります。初めはハムレットと仲間にしか姿が見えない。終幕再び登場する時には全ての者に見える状態でハムレットに復讐を実行させる。
★ポローニアス、王の侍従、オフィーリアとレアティーズの父(バス)・・・オペラでは脇役ですが、原作ではクローディアスの手下として国王の殺害に手を貸し王妃との結婚にも協力します。願わくば娘オフィーリアを王子と結婚させられれば完璧!と思っている大変な策略家である。原作ではハムレットと王妃の場面でカーテンの影でこっそり様子を伺っていたところハムレットに王と間違えられて刺殺されてしまいます。オフィーリアの狂乱はこの悲劇から加速することになるのですが、オペラではなんと!最終幕の幕切れまで生きています・・・汗
彼が「オテロ」のイヤーゴのようだったらかなりの迫力が出そうですが、そこまで悪人ではないので悪役はクローディアス王一人で我慢してもらいます。
★墓堀人1.2(バリトン&テノール)・・・大詰めでオフィーリアの墓を掘る場面があります。狂乱の場の直後に一見地味なシーンですがお芝居オペラ共に大変印象に残るところ。オペラでは「偉いのも金持ちも男も女も死んじまったらみんなおんなじよ。必ず番が回ってくるのさ。この世のことは全て虚しい!でも酒は別よ!人生は酒の中にある!」と土を掘りながら歌います。モーツァルトの「魔笛」の武士の2重唱のような雰囲気で私はとても好きです。
「ハムレット」聴きどころ「その8」 【第5幕1場 墓堀人達の唄】
とキャストを紹介しただけでこんなに長くなってしまいました。
残念ですが場面の解説は次回に!
ちなみに今回の「ハムレット」公演のリハーサルはちょうど音楽稽古を終了し立ち稽古に入るところです。
指揮者の岩村力さんをはじめ全てのキャストさん合唱の皆さんともお目にかかり、公演が楽しみになってまいりました!というより私たちキャストは暗譜地獄で苦しんでるところです・・・汗
「ハムレット」公演チケット絶賛発売中!!!!
なんて予告してしまいましたが、原作の芝居とオペラとの違いを問うことはトマのオペラにケチをつけることになってしまうのでは・・・という思いがよぎって今回はなかなか更新できませんでした。
とはいうものの・・・お芝居とオペラはそもそ違う種類の娯楽です。それぞれに適したテーマがあり、見せ方があります。作品は作られた時代の流行とともに生まれるものですから、その辺はあまり悲観せずに大らかな気持ちで取り組んでみようと思いま~す。
ハムハムハムハム
さて、まずは登場人物の紹介から・・・
主要キャスト4名はハムマガ2でお知らせした通りですがキャラ解説付きでもう一度!
★ハムレット、デンマークの王子(バリトン)・・・「ハムマガ4」を参照。
★オフィーリア、王の侍従ポローニアスの娘(ソプラノ)・・・「ハムマガ3」参照。
★クローディアス、デンマーク王(バス)・・・このオペラの唯一の悪役。女も権力も欲望を全て叶えるエネルギーを持つ肉食系ちょーわるオヤジ。そんな彼も兄を殺した罪を後悔する瞬間があります。バス歌手の低音の魅力が堪能できる1曲が用意されてます!私はソプラノなので詳しくわからないのですが恐らく相当低い音域を鳴らすテクニックがいるのでは!「魔笛」のザラストロ顔負けのアリア(ハムマガ2参照)です。

★ガートルード、王妃ハムレットの母(メゾソプラノ)・・・ズバリ女です!惚れた男のためなら何でもやっちゃいます。勿論良心の呵責に苛まれて最後まで苦しんでいます。特に最愛の息子ハムレットが思った以上に壊れてしまったことにとてもショックを受けてしまいます。ハムレットの嘆きがオフィーリアへの恋煩いであって欲しいと最後まで思い込もうとします。オペラ全体を通してとても悲痛な心の叫びを歌いますが、中でもオフィーリアに「おまえだけが頼りです。あの子を助けて!私を助けて!」と訴える場面は迫るものがあります。

●オペラ入門講座:アリオーゾとはセリフをしゃべるように歌うのとメロディを朗々と歌うのの中間で歌うアリア
その他に・・・
★オフィーリアの兄レアティーズ(テノール)・・・彼は幕開きの王の結婚式のために留学先のフランスから戻りましたがハムレットに妹を託してすぐにフランスに戻ってしまいます。オペラではお国のためになぜか戦地にいくのですが。(

★将校マーセラス(テノール)・・・ハムレットに前王の亡霊の存在を知らせる役目があります。ハムレットが宮殿の中で信頼している数少ない人物の一人。
★ハムレットの友人ホレイショ(バス)・・・オペラではマーセラスとペアで登場しクローズアップされない役ではありますが、原作ではハムレットの無二の親友であり、終幕すべてが終わった時にたった一人生きてこの事件の目撃者として務めを果たす重要な役です。全体を通じてギリシャ劇のコロスのような役割があり、観客と舞台をつなぐ人物。
★亡霊、デンマーク王ハムレットの父(バス)・・・代わって王となったクローディアスの兄。弟に命と王位と妻を奪われた恨みで亡霊となり息子に復讐を迫ります。初めはハムレットと仲間にしか姿が見えない。終幕再び登場する時には全ての者に見える状態でハムレットに復讐を実行させる。
★ポローニアス、王の侍従、オフィーリアとレアティーズの父(バス)・・・オペラでは脇役ですが、原作ではクローディアスの手下として国王の殺害に手を貸し王妃との結婚にも協力します。願わくば娘オフィーリアを王子と結婚させられれば完璧!と思っている大変な策略家である。原作ではハムレットと王妃の場面でカーテンの影でこっそり様子を伺っていたところハムレットに王と間違えられて刺殺されてしまいます。オフィーリアの狂乱はこの悲劇から加速することになるのですが、オペラではなんと!最終幕の幕切れまで生きています・・・汗
彼が「オテロ」のイヤーゴのようだったらかなりの迫力が出そうですが、そこまで悪人ではないので悪役はクローディアス王一人で我慢してもらいます。
★墓堀人1.2(バリトン&テノール)・・・大詰めでオフィーリアの墓を掘る場面があります。狂乱の場の直後に一見地味なシーンですがお芝居オペラ共に大変印象に残るところ。オペラでは「偉いのも金持ちも男も女も死んじまったらみんなおんなじよ。必ず番が回ってくるのさ。この世のことは全て虚しい!でも酒は別よ!人生は酒の中にある!」と土を掘りながら歌います。モーツァルトの「魔笛」の武士の2重唱のような雰囲気で私はとても好きです。

とキャストを紹介しただけでこんなに長くなってしまいました。
残念ですが場面の解説は次回に!
ちなみに今回の「ハムレット」公演のリハーサルはちょうど音楽稽古を終了し立ち稽古に入るところです。
指揮者の岩村力さんをはじめ全てのキャストさん合唱の皆さんともお目にかかり、公演が楽しみになってまいりました!というより私たちキャストは暗譜地獄で苦しんでるところです・・・汗
「ハムレット」公演チケット絶賛発売中!!!!
by moriake
| 2013-07-28 01:08
| 歌うこと
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